3. 県人会創立 祝典日誌 – 45º aniversário

今回の県人会創立祝典は、日本移民九五周年、戦 後移住再開五十周年式典、第六回フェスチバル ド ジャポン、四県人会式典(関連六県人会)、ふるさ と創生地域リ-ダ-事業等と重なり大いに賑わい、 多くの人々との交流が図られましたが、反面対応者 は大変だったと思います。
県人会関連祝典事業も無事終える事が出来ました が、会員で高齢とか種々の事情で参加出来なかった 会員皆様に祝典日誌にてお伝え出来ればと思い記し たく思います。

七月二四日 ニュ-ヨ-ク県人会岩崎会長代理とし て佐々木まり子(花巻出身)ジュン ホ- リ-ご 夫妻が来伯。 同日夕刻水沢あけぼの幼稚園主であ り、住職、岩手私立幼稚園連合会会長でもある山折 昭麿氏(40周年式典出席、40年程前10年間ブ ラジルで布教活動を行う)、盛岡幼稚園の坂本洋園 長がイグアスから来聖、早速県人会有志にて対応懇 談会を催す。

二五日 地方行政として特別参加を決め県人会祝典 に郷土芸能「鹿踊り」を派遣。渡辺勉花巻市長一行 八名が来伯。午前中休養し、正午有志と昼食懇談会 を行う。午後市内視察に案内し移民資料館を視察。 午後七時より花巻出身者や山折氏、坂本氏、NY県 人会の佐々木夫妻や県人会役員との懇談会に出席。 市長特別の計らいで市出身者に「鹿踊り」を市内シ ュラスカリアの駐車場で披露し客のブラジル人も鼓 の音に珍しさも手伝って鑑賞。出席四〇名で市長一 行との懇談会は十時過ぎ散会。

二六日 増田県知事夫妻、菅原県議会議長夫妻一行 十名、盛岡山車工藤会長、鈴木副会長、JA岩手協 議会佐々木会長一行九名、地域リ-ダ-、他県人会 の慶祝も来伯との事で出迎ホ-ルは出迎者で大賑わ いでした。
空港内で通関を担当の高橋カルロスさん、千田会 長、菊地名誉会長、赤阪総領事などが待機。四〇分 ほど遅れて機は到着。間もなく増田知事夫妻、菅原 議長夫妻一行が元気な姿を見せる。荷物受け取りの 間に工藤山車会長や民謡使節の畠山会長や団員、慶 祝使節団の顔も見える。
カルロスさんの通関手配も宜しく無事通関し会員 が待つ空港ロビ-で簡単な挨拶を交わし、五十周年 出席の為知事一行は着替えの為ホテルへ、一行の護 衛は田口信二顧問子息のPM少佐の晃記さんが手続 手配、PM白バイを指揮、千田会長夫妻と共にホテ ルへ同行。

十時より州議会で開催される「戦後移住五十周年 記念式典」へと向かう。折から隣接同議会駐車場に てフェスチバル ド ジャポンには早朝から観客や 式典参加の各県知事や副知事など式典会場は六百名 余参加者がいたと思う。定刻より三〇分ほど遅れ州 知事が到着してから式典が始まる。
日本からの祝典出席者は広島、高知、宮城、岩手 の各知事、議長、福岡、兵庫の副知事などに加わり、 各県の慶祝団、地域リ-ダ-等、アルキミン州知事、 州議会議長、政府高官、議員などと六百名程が出席。
各県知事の祝辞があり、州知事は日系人なくては 現在のサンパウロ州はあり得ないと日系人を称賛、  式典は正午近く終了、カクテルパ-テイ-などが 行われ、記念植樹までの間知事一行や花巻市長一行 慶祝団員には日本移民先没者慰霊碑を参拝して頂き ました。民謡使節には岩手の民謡を奉納して頂きま した。
遠くパラグアイ県人会から車の故障で遅れ十一時 頃到着。芸能使節は早速出演準備に取りかかる。
二五日から行われている第六回フェスチバルジャ ポン(郷土食、郷土芸能まつり)は好天気も手伝っ 人の波でかなりの人出があった模様(三五万人とか)  特設舞台では各県の芸能まつりが開かれており、 我が県人会では「郷土芸能使節」の時間を頂き、一 時間にわたり「鬼剣舞(パラグアイ)、鹿踊り、民 謡使節」の出演。本場の芸能に観客は大喜びであか 抜けした芸にヤンヤの喝采。特に民謡民舞使節公演 では、ショ-的な民謡民舞と軽快なお国言葉での愛 子オバチャンの司会に大喜びでプロのショ-を味わっ て頂きました。
芸能使節の皆様には息付く暇もなくの出演で立派 に披露大変ありがとうございました。
午後七時からは休む間もなく、県人会館での歓迎 懇談会(前夜祭)で三〇〇名近くが参集。
千田会長の歓迎の挨拶、増田知事、藤原議長、渡 辺市長、佐々木慶祝団長、海外から佐々木NY県人 会の挨拶があり、ブラジル地理学術院(文部省管轄) から勲章の授与がありました。
増田知事。藤原議長、高橋副知事、渡辺市長にグ ラン・クル-ス章、畠山岩手民謡協会長、佐々木J Aいわて協議会会長、菅原JAいわて信連理事長、 有住辰志氏(金ヶ崎)、松本定次郎(山田)の各氏 へコメンダド-ル章の授与があり叙勲者を代表して 増田知事より謝辞がありました。
藤原県議会議長の乾杯で歓迎の宴が始まり久しぶ りの再開を喜ぶ者、親戚との初対面など様々な親睦 交流場面があり、後になりましたがパラグアイから 四五名の慶祝団には燐国で二度ほど相互の交流が今 までありましたが今回の式典を機にもっと交流の輪 をとの希望がありました。
宴もたけなわの頃、ピチピチしたムラッタのサン バショ-が行われ母県の慶祝団員や老若男女が輪に なって楽しい一時を過ごしました。

二七日 ブラジル日本文化協会講堂で県人会創立四 五周年記念式典が盛大に行われ、七〇〇名余の参集 を頂きました。主催者が一番気になるのが大きな会 場では出席者の数で心配しましたが予想を上回る参 集者で皆様のお蔭と感謝致しております。
高橋凡児副会長の開会の辞、日伯両国家斎唱、先 没者への黙祷し、千田会長は先人が築いた県人会活 動の継続と母県を軸とした海外県人会との情報交換 などにより、国際交流の出来る県人会に育てようと 挨拶。増田知事は母県は新幹線の整備や自動車道、 情報通信の基盤、学術研究基盤などの整備などによ り県の総合力を報告し、県人子弟へ岩手への誇りを もって欲しいと激励。藤原議長は四五周年を契機に 会員相互の連体を一層蜜に、またブラジル国発展に 寄与され日伯交流のため尽力を賜りたいと挨拶。
渡辺花巻市長は地方行政として郷土芸能でお祝い 出来る事が嬉しいと挨拶。中須領事、南雲県連代表、 海外から工藤ピラポ県人会長などが祝辞を述べた。  伊藤北上市長、村田岩手日報社長、いわて青年交 流団員などからの祝電が代読された。
阿部フサヨさん(百二歳)を始めとする移住功労 者へ感謝状、賀詞表彰と増田知事から贈られた。
表彰者を代表し田口信二顧問さん(九〇歳)が謝 を述べる。(注) 表彰者は別項に記します。
また記念品の交換、留学生研修生を代表しミナス 州の岩船さんがお礼の言葉を述べる。
同式典には地域リ-ダ-の川村三千美さんも出席。
式典祝賀パ-テイ-は、増田知事夫妻、藤原議長 夫妻、渡辺市長、千田会長にて鏡割りが行われ、藤 原議長の乾杯の音頭で祝賀会に入る。
当日はコロニア援護施設入居者も昼食から招待し いわて芸能まつりを観賞頂き、また一般にも芸能祭 りを開放し皆さんに楽しんで頂きました。
「芸能まつり」一部は民謡民舞、鬼剣舞、鹿踊り、 休憩にピラポ音頭。二部に鬼剣舞、鹿踊り、民謡民 舞とあり、最後に畠山会長さんのリ-ドで「南部牛 追唄」の指導があり観客共々大合唱で幕を飾りまし た。最後に小さな子供さん達から出演者全員に花束 が贈られ出演者の労に感謝致しました。

二八日 初の試みである「海外県人会サミット」 が九時半から増田知事夫妻藤原議長夫妻を囲んで高 橋信夫会計理事の進行司会で開催。出席は千田曠暁 会長(サンパウロ)、山中正二会長(ベレン)、工 藤繁会長(パ国ピラポ)、菅原祐助会長(パ国イグ アス)、武藤貴 会長(パ国アスンション)、佐々 木まり子代表(米国ニュ-ヨ-ク)を迎え、 ブラジ ルからの留学研修生体験者四名が出席。
千田会長から海外県人会同志横の繋がりと母県を 軸に交流を緊密化させネットワ-クを図りたいと主 旨を説明。
佐々木NY代表から小さな県人会であるが、音楽 家や芸術関係者が居、サンパウロで芸術祭が出来る 場所を探したい、また情報交換をおし進めたいと。
武藤アスンション会長は人材育成の為にも母語の スペイン語をマスタ-した上で日本語を勉強させ留 学研修させ県人会活性化へ繋げたいと。
菅原イグアス会長は、定年退職された経験豊富な ボランテイア活動の出来る日本語教師を母県へ派遣 して欲しいと要望。
工藤ピラポ会長は、郷土芸能鬼剣舞練習を通して 人材育成を図っている現状を説明「日本の高校生を 冬休みや夏休みに派遣」して頂き、交流を深め流為 にお願いしたい。
山中ベレン会長は、サンパウロを中心に県人会ネ。 ットワ-クを強化して欲しいと希望。
ブラジル県人会の留研生OB、渡辺正さん、田中 エレ-ナさん、峯ソフィアさん、非日系のサムエル さんは留学研修制度の継続を願うスピ-チ。
増田知事は、今後二三四世の次世代を母県へ 招聘し基礎を築いて頂く方向へ移行したいと示し、 出来るだけ留学研修制度を維持していく方向で検討 したい。今回のサミット内容を参考に新しい多様な 交流を追求したいと述べられた。
藤原県議長は、山中ベレン会長の話に日本人の重 要な食品である伯大豆の生産が激増している事に言 及、経済的観点から日伯関係の重要性を唱え、大変 参考になったと訪問の成果を述べた。
「赤阪総領事招待昼食会」サミット後知事一行に 千田会長が市内シュラスカリアに招待され昼食懇談 会が開かれ、総領事から知事一行にブラジル事情を 説明し和やかな懇談会であった。
昼食後リベルダ-デ区でショッピング散策し、移 民資料館を視察されました。
「州政疔表敬」午後五時サンパウロ州政庁に「ク ラウジオ レンボ副知事」を表敬。
副知事は日系人の活躍を評価し、農業研究所(学 校)への研究者派遣をお願いし相互の交流を図りた い。増田知事は前向きに検討したいと述べる。
会見は四五分にも及び記念品の交換が行われる。 (尚通訳は田中エレ-ナさんでした)

一方花巻市長一行、一般慶祝団はイグアスへ向か う。民謡使節と山折氏、坂本氏など同行しサントス 視察へと向かった。折り悪く雨だったとの事で早め 帰聖したとの事。盛岡山車の工藤氏、鈴木氏は高橋 佑幸氏の案内でリオデジャネイロを訪問された。
パラグアイ慶祝団はサミット出席者を除いてショッ ピング、午後サントスを訪問して夕刻帰パされると の事。

二九日 知事一行は休養を兼ねフリ-でした。  早朝民謡使節は地方公演(ツッパン、ロンドリ- ナ)へ向かう。佐々木理事、高橋理事、ビデオ撮影 の畑氏が同行した。(畠山会長は民謡大会審査員長 の仕事がある為同行せず)
三〇日 知事一行はアルゼンチン県人会訪問の為空 港へ向かう。千田会長夫妻、藤村副会長、田口長老 理事、高橋監査役、カルロスさん、田中夫人部長な どが見送る。
夕刻NYの佐々木夫妻や畠山民謡会長、工藤山車 会長、鈴木副会長帰国の為千田会長夫妻、藤村副会 長、高橋佑幸氏などが見送る。
八月一日 夕刻地域リ-ダ-の川村三千美さんを迎 え歓迎懇談会を開きました。千田会長夫妻、田中婦 人部長、昆野ワシントン、サムエル君が出席。 二日 地域リ-ダ-のお別れパ-テイ-に千田会長 夫妻が出席。

地方公演へ向かった民謡使節は三〇日夜ツッパン 日会会館で公演し日会始まって以来の観衆を集めた との事。ロンドリ-ナ公演は三一日午後三時の公演 で予想以上の400名余が集まり、両地ともあか抜 けした民謡ショ-に大成功だったと佐々木氏、高橋 氏の報告で、一行はイグアスのイタイプ発電所、イ グアスの大瀑布などを観光し八月二日、地域リ-ダ -一行と共に帰国された。

皆さんご苦労様でした。 ありがとう。

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岩手県人会館はサンパウロの中心地にあり、地下鉄リベルダーデ駅より徒歩5分。近くには日本食品店、レストラン、ホテル、大学、病院、また、日系人の中心であるブラジル日本文化福祉協会、サンパウロ日伯援護協会(総合診療所、病院、援護施設)、それ以外にも10余の県人会や旅行社、銀行、邦字新聞社などがあります。